税理士会のAI研修に行ってきました。
私は研修部員なので、その日は会務で受付をしていました。
研修が始まる前、研修部の皆さんと受付に座っていました。
少し暇だったので、右隣の先生に、最近、紙を束ねる道具と、それを外す道具に凝っている、という話をしました。
そして、つい言いたくなりました。
「ガチャックって知ってます?」
知ってる、と言います。
そこから、ガチャックに使う金具は「ガチャ玉」という名前だ、という話になりました。
今度は左隣の先生にも聞いてみました。
「ガチャックって知ってます?」
知らない、と言います。
「でも、たぶん見たことありますよ。ダブルクリップの足がないみたいなやつ」
「ああ」
そんな話をしているうちに、研修が始まりました。
テーマは、AIです。
AIを使って、仕事を効率化する。
人を雇わずに事務所を回す。
顧問先を六十件持ちながら、夕方五時には帰宅する。
そんな話を聞きました。
なるほど。
AIを使えば、一人でもたくさんの仕事ができる。
同じ時間で、より多くの仕事を処理できる。
たしかに、これはすごいことです。
研修が終わると懇親会がありました。
帰宅はすっかり遅くなり、私は少し疲れていました。
その帰り、自転車を漕いでいたら、ホッチキスのことが頭に浮かびました。
何か、するりと書けそうな気がしました。
家に帰って、まだお風呂にも入らず、あずきバーを食べながらAIに話しかけました。
「ホッチキスで、何かするりと書けそうな気がする」
まだ、何を書くのかはよくわかっていませんでした。
話しているうちに、監査法人に入ったころ、新人にMAXのホッチキスが配られたことを思い出しました。
同期の子が、「MAXは間違いないらしいよ」と言ったこと。
あのころは、ホッチキスの針をどう外すかなんて、考えたこともなかったこと。
それが相続の仕事をするようになってからは、留めるより外すことのほうが多くなったこと。
そこから、ホッチポンの話になり、はりトルPROの話になりました。
そして、銀行や役所が小さな束にして閉じた書類を、相続の仕事では一つずつ開いていく、という話になりました。
そこまで来て、一本の記事ができました。
昼間の研修では、AIで顧問先六十件を回す話を聞きました。
その日の夜、私は自転車で思いついたホッチキスの話を、AIとしていました。
AIのおかげで時間に余裕ができたわけではありません。
仕事はまだあります。
お風呂にも、まだ入っていません。
あずきバーを食べながら話していただけです。
それでも、記事が一本できました。
これも、AIによる効率化と呼んでいいのでしょうか。
たぶん、昼間に聞いた話とは、少し違います。

コメント